胃のなかのカメラ、大事を映さず
- Date
- 2006-10-15 (日)
- Category
- 今日の逸品
次女は14歳にして胃の内視鏡検査を受けた。未だ経験していない私が、よく聞くところの「苦しい」だの「人には見せられない姿」だのと言って、いたずらに恐怖心を植えつけてもいけないので「胃カメラ? それはそれは…」と茶化す程度にしていた。検査を終えて帰る車中で本人いわく「超小型カメラを飲み込んで、遠隔操作をして余裕で画面を見て楽しめるものとばかり思っていたのに、ナニアレ! 太っ! でかっ!!」(映画の見すぎじゃないかと思うが)。それはともかく、この決して楽ではなさそうな検査を受ける必要性があるのかという当初からの疑念が消えない。数週間前は虫垂炎という所見で点滴と投薬の治療を受けたばかりだ。医療を提供する側の経営の安定化や医療ミスをめぐる防衛という意識は分からないでもないが、安直であったり過剰であっては困る。一般的な患者は指示された医療行為を拒否できないし、拒否する根拠も持っていない。「患者さま」本位の医療というわりに、電子カルテの入力に診療時間の多くを割いて患者の顔を見ないのもどうかと思う。
何はともあれ、鵜のごとく一仕事終えた次女は、鮎ではなく「肉じゃが食べたい!」と夕食のリクエストをした。
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