こうでなくっちゃ
- Date
- 2007-04-13 (金)
- Category
- 今日の逸品
年が明けて稀代の暖冬も過ぎた。いよいよ北東北にも桜の便りが届く季節が巡ってきたということは、あらら…4ヶ月も幕間だったんだ、ひどいね(笑)。
少し前になるが、3月25日に「地球ぼうえい隊」というNPOが主催した出版記念パーティに出席した。小舎で発行した「耳を澄ましてごらん」の著者、小野田セツ子さんを囲むアットホームなパーティで、会場は秋田市御野場にある「木漏れ日のテラス」というパン主体のレストラン。友人たちによるフォルクローレやユーミン、ビートルズのスタンダードが演奏されて雰囲気を盛り上げる中、焼きたての香ばしいパンや具材たっぷりのサンドイッチ、サラダ、ケーキが彩りよく並ぶ。美味しい食べ物と音楽そして会話が揃うと、女性というのは本当に幸せそうな笑顔になるものだ。2個目のケーキをまさに口にしようとしている女性と目が合った。彼女は一瞬恥ずかしそうに笑ったが、そのブルーベリーのムースをパクッと食べるやいなや極上の笑顔に輝いた。いいなあ、食べるというのはこうでなくっちゃいけない。パーティも終盤になって、残ったパンやケーキはお持ち帰りくださいと箱や袋が配られた。中央のテーブルには山のように焼きたてのパンが追加で並べられている。知人や仕事の関係者たちと挨拶をかねて10分ほど話し込み、さて、どのパンをいただこうかなと後ろを振り返って絶句した。さっきまであんなに残っていたパンもケーキもすっかり消えていたのだ。やがて会場を後にする幸せそうな笑顔、笑顔。その彼女たちが大事そうに抱えているのは、はちきれそうに膨らんだ紙袋。いいなあ、お持ち帰りというのはこうでなくっちゃいけない。肩を落とす私にそっと小さな紙袋が差し出され、中をのぞくと1辺が2センチほどの小さなミルクパンが8個入っていた。ほんのり甘くて懐かしいミルクパン、どなたか分からないけど感謝感謝。