満月の仕業
- Date
- 2006-09-09 (土)
- Category
- 今日の逸品
昨夜の7時頃、山王大通りから駅方向に向かって車を走らせていると三井アーバンホテル真上に真ん丸い月が乗っかって輝いていた。あまりに見事な円なので、一瞬なにかの看板の写真かと思ったほどだ。こういう出来すぎの満月を見ると、ニコラス・ケイジとシェールの「月の輝く夜に」を思い出す。本当に満月が人を惑わせるのかどうか分からないが、あの映画では罪悪感の欠片も見せずに浮気にいそしむ数組の男女が、すべてを満月のせいにしていたように記憶している。最初に観た時は唖然としたが(私も若かったし)、二度目以降はイタリア系移民が持つ根無し草のような人生観と大らかさに苦笑したものだった。
それはさておき、シェールの母親役が厚めに切ったフランスパンの中央をくりぬいて、そこに卵を落としてオリーブオイルで焼いているシーンがあった。何かの香辛料やソースを加えたかもしれないが、こんがり焼き色がついた卵の黄身がまるで満月のようだった。
次の満月の夜に、もしも正気だったら試してみようか。
失敗したらもちろん満月のせいにして―。