もっきりかけて

Date
2006-09-21 (木)
Category
今日の逸品

先日、やじ子と駅前を歩いている時、彼女が履いていたサンダルのヒールが折れてしまった。近くの大型店でとりあえず代用品を買って事なきをえたのだが、不意の散財ついでに5時開店の居酒屋に立ち寄ることにした。二人とも空腹ではなかったので、お通しの豆腐を肴に黒糖焼酎を二杯ずつ飲んで、客が混み出した6時過ぎには店を出たから酔うというより「もっきり」かけて家路についたという感じだった。
それから数日たった昨日、彼女が真顔で言った。
「私たち、もしかしてオヤジ化してない?」
もちろん、日が高いうちから一杯ひっかけて帰ったことを言っているのだ。
時は遡って20年前。千葉市内の会社に勤めていた私は、仕事を終えると決まって同僚と駅ビルのスタンディングバーで軽く飲んでから電車で帰っていた。飲めばタクシーか代行で帰らなければならない秋田と違って、電車通勤はその点が身軽だった。そういえば中尊寺ゆつこさんの「おやじギャル」という言葉が流行ったのは、あの頃ではなかったか。バブルのあの頃、OLたちはゴルフ場へ、居酒屋へ、ガード下の屋台へとオジサンたちの居場所に進攻していった。今で言うところのパワハラ、セクハラが横行していた頃だったから「ギャル」も「おやじ化」しないと、やってられなかったのかもしれない。
それにしても、おでん屋台のベンチにぎゅうぎゅう詰めで腰掛けたときの、見知らぬお尻の温もりが今となっては懐かしい。やじ子さん、「オヤジ化」じゃなくて、もうすっかりそのものでしょ。

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