やじ子の腕前

Date
2006-12-27 (水)
Category
今日の逸品

漫画は滅多に見ないのに、ひょんなことからハマッてしまった「のだめカンタービレ」。その15巻を持って帰宅途中にやじ子のマンションを訪ねた。ドラマ好きの彼女はテレビから「のだめ…」に入り込んだらしいが、印刷物には映像では表現しきれない楽しさがあるものだ。さて、やじ子宅。テーブルの上には焼いたハタハタ、そして小鉢に盛られた“もつ煮”が二人分ずつ並べられている。空腹を覚える頃合とはいえ、ことこと半日かけて煮たという“もつ”は臭みも抜けて柔らかく味もよく沁みて実に美味しかった。やじ子は一見すると包丁も握ったことがないように見えるが、実は調理師免許を持っているのだ。容貌も話術も優れているから小料理屋でも開けば繁昌するに違いない。と、そそのかしているのだが、なかなか腰を上げようとしないから困ったものだ。だが失敗作も半端ではない。たとえばマーボー豆腐事件。以下は彼女が作ったマーボー豆腐を一口食べた私のセリフから始まる。
「し、しびれる~。毒盛ったでしょ!」
「失礼な、毒なんて盛ってないわよ! (一口食べて)げっ、何これ…ホントにしびれる~!」
「ほらね。ああ、歯医者で麻酔を打たれたみたいにビリビリする」
「恐ろしくて味見してなかったんだけどさ、最後の仕上げで山椒の粉を一振りしようとしたら、蓋が開いてドバッと大量に…。いやあ、山椒って熱を加えるとしびれるのねー」
考えようによっては、しびれる料理屋っていうのも話題にはなりそうだ。

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